アルバータの二つの日本庭園(日本とカナダの友好のシンボル)
今回のシリーズの第1回目は、アルバータにある二つの日本庭園です。日本人の精神に触れ、静寂さに浸ることができます。あなたは、既に片方、あるいは両方を訪問されたかもしれませんが。
もしあなたがレスブリッジに行くのなら、「日加友好日本庭園(Nikka Yuko Japanese Garden)[英語]」は外せません。(開園日・時間については、庭園のHPでご確認下さい。)
日加友好の名が示すように、この庭園では日本の伝統とカナダの自然が良く融合しています。伝統的考え方に基づきつつも、日本の庭園設計者・造園技師は南アルバータでよく見られる植物を植栽し、ロッキー山脈のクロウスネスト峠で採取された岩を配置しました。数寄屋造りの建物や梵鐘などは京都で作られたものです。
開園25周年の1992年には高円宮両殿下が、50周年の2017年には高円宮家の絢子様が来園され、それぞれ記念式典にご臨席されています。
庭園外にあるThe Bunka Centreには、レスブリッジの姉妹都市である沖縄県南風原町から寄贈されたシーサーが何体か展示されています。
(主な出典)日加友好日本庭園パンフレット(英語)
1990年に開園したこの庭園は、1939年に日本人として初めてアルバータ大学教養学部を卒業した栗本祐一氏を記念して作庭されたものです。栗本氏は、現・名古屋商科大学の創設者です。この庭園作庭に際しては、当時日加議連の会長を務めていた小沢辰男衆議院議員の支援がありました。
高円宮両殿下は、1999年にアルバータ大学が主催した国際会議に出席された際、この庭園でお茶会を楽しまれています。
(主な出典)https://www.ualberta.ca/botanic-garden/gardens/kurimoto-japanese-garden.html (英語)
ここで、「 アルバータ大学高円宮日本教育・研究センター(Prince Takamado Japan Centre for Teaching and Reserch)」に触れておきましょう。このセンターは、1996年に設立された際は「日本語・文化教育センター(日本センター)(the Centre for the Teaching of Japanese Language and Culture (Japan Centre))」という名称でした。1999年、高円宮両殿下がアルバータ大学を訪問され、その後2002年に高円宮殿下が薨去された際、当時アルバータ大学の学長だったロデリック・フレイザー氏が同センターに高円宮の宮号を冠したい旨妃殿下に嘆願し、それが認められて2004年6月、現在の名称となったものです。このセンターもまた、日本とカナダの深い繋がりを示すものと言えましょう。
(主な出典) https://www.ualberta.ca/prince-takamado-japan-centre/about/index.html (英語)