倭島総領事のポーランド孤児救済書籍出版イベントへの出席

令和7年6月9日
 6月5日、カルガリーのポーランド・コミュニティセンターにおいて、第一次世界大戦後のポーランド孤児救済についての書籍「Escape from Siberia, Escape from Memory」の出版イベントが行われ、倭島総領事が出席しました。

 100年以上前、日本はシベリアにおいて飢餓に直面していた760名余りのポーランド人孤児を救済しました。日本政府および日本赤十字社の協力により、孤児たちは福井県敦賀市に到着後、東京や大阪で保護を受けました。その後、数年にわたる支援を経て、子どもたちはポーランドをはじめ、米国やカナダにおいて新たな人生を歩み始めました。この人道的な救済の歴史は、今日に至るまで日本とポーランド両国を結ぶ絆の象徴となっています。

 「Escape from Siberia, Escape from Memory」の著者ポール・ヴォイダク氏は、父パヴェル氏の生涯を調査する中で、父がかつて日本で保護を受けた孤児の一人であった事実を明らかにしました。これは家族にも知られていなかったことであり、歴史の新たな一面を示すものとなりました。

 倭島総領事は、文化と世代を越えたこの物語に胸を打たれた旨を述べるとともに、長年にわたる調査研究への敬意と、史実継承の取組への謝意を述べました。

 このような貴重な機会を設けてくださったポーランド・コミュニティの皆様に、心より御礼申し上げます。